マウスピース矯正について

マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン)は、今まで主流とされてきたワイヤー矯正と比べ、透明で目立ちにくく、簡単に取り外しができるなどのメリットをもった近年人気の治療方法です。

マウスピース症例

治療開始時(9才)

子供のマウスピース矯正症例:治療前
子供のマウスピース矯正症例:治療前

こちらの患者様は、空手をされておりワイヤーブラケットによる治療が困難だったため、
マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン)による矯正治療を行いました。
矯正治療には様々な装置がありますが、当院では患者様の症状やライフスタイルに合わせた治療法をご提案しております。

主訴 歯のがたつき
診断名 舌側転位
年齢 9歳
治療に用いた主な装置 マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン)
抜歯部位 なし
費用(自費診療) 約44万円(税込)
通院回数/治療期間 通院回数 8回 / 治療期間 約8ヶ月
副作用・リスク 症状によってマウスピース型矯正装置では治療できない、ワイヤー等での治療が必要になることがあります。
患者様の管理による1日20時間以上の装着や、適正な利用の継続がされない場合、治療期間の延長、目標とする治療効果が得られない可能性があります。
装置の紛失・破損やアレルギー反応が生じる可能性があります。
歯に矯正装置を装着するため、歯磨きをしづらくなって磨き残しが多くなり、虫歯や歯周病にかかりやすくなることがあります。
歯を動かすことにより、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、きちんと噛めるかみ合わせとマウスピース矯正についてために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。
保定のためのリテーナーを適切に使用しないと後戻りする場合があります。
矯正装置について
  • マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、日本国内では医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認の医療機器です。
    材料については日本の薬事認証を得ております。
  • 米アライン・テクノロジー社の製品の商標であり、インビザライン・ジャパン社から入手しています。
  • 日本国内において医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は複数存在します。
  • 1998年にFDA(米国食品医薬品局)により、医療機器として認証を受けています。
  • 日本では完成物薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

※矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。

※結果には個人差があります。

マウスピース矯正をはじめる前に知っておくべきこと

1.対応できない、
適していない症例もある

マウスピース矯正は主に大きな移動を伴わない症例が対象となっています。

抜歯を必要とする場合や、外科手術を含む治療など、対応できない症例もございます。「この症状ならマウスピース矯正で治療できるはず」と安易に判断せず、まずは信頼できる矯正歯科医に相談してください。矯正治療では、歯の動かし方や治療期間の見通し、治療後の目標について事前に説明を受けられるかどうかが大切です。治療計画を分かりやすく説明してくれる歯科医師であれば、安心して治療を進めやすくなります。

治療計画の検討が十分でなかったり、歯の動かし方・力のコントロールが適切でない場合、歯並びは整ってもかみ合わせに影響が出てしまうことがあります。また、動的治療の期間が長くなると歯にかかる負担が増え、歯根吸収のリスクが高まる可能性もあります。

歯根吸収について

2.かみ合わせが悪く
なってしまう場合がある

マウスピース矯正は主に大きな移動を伴わない症例が対象となっています。

「整った歯並び」をつくるだけでなく、「口元のバランス」と「かみ合わせ」も矯正治療のポイントです。しかし、マウスピース矯正は、かみ合わせに問題が出る場合がございます。

マウスピース矯正は、歯列全体を覆う治療です。マウスピースを装着することで、歯列の間に上下合わせて1mm 程度の厚みがある状態=歯は接触しなくなります。1mmは生体にとっては大きな変化です。

つまり、かみ合わせの治療を行っているにもかかわらず、装着することで「かんでいない」という矛盾が発生してしまうのです。
これが「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」の根本的な違いです。ワイヤー矯正では、直接歯と歯がかみ合う状態で治療が進んでいくため、装置を付けている時と付けていない時で、かみ合わせが異なるということはありません。

3.経験の浅い歯科医師でも
治療を行うことができる

矯正歯科は、専門性を問われる歯科治療です。しかし、現在の日本の医療法では、歯科医師の資格さえ持っていれば、矯正歯科の専門的な教育を受けていなくても「矯正歯科」を標榜することができてしまいます。 また、経営上の理由から、矯正治療をやりたいと考える歯科医師も多く存在します。

マウスピース矯正は、メーカーが独自に開発したソフトウェアで治療計画を作成します。しかし、本当にそれで歯並びが治るかどうかを診断するのは歯科医師です。 当然ですが、あごや歯の大きさ、歯列の状態、不正咬合の程度は患者様によって一人ずつ違うため「治療計画」も患者様によって異なります。お口の状態は一人ひとり異なるため、診断した歯科医師が治療計画を考えることが大切です。そのうえで装置製作や治療方針に反映することで、より状態に合った治療につながります。

もしマウスピース矯正で、うまくいかなくなった時はリカバリーするためワイヤー矯正を行います。当院が行うスタンダードエッジワイズ法では、歯の動き方に応じてワイヤーの調整を行いながら治療を進めます。変化に応じた調整を重ねていくことで、患者様それぞれの歯列に合わせた治療計画に沿って進めていくことができます。

また、せっかく目立たない装置を選んだのにも関わらず、リカバリー以外でも保定期間に使用するリテーナー(保定装置)がワイヤー製の歯科医院もあることを知っておくべきです。

4.十分な検証が
できていない

歯科専門の弁護士によると、マウスピース矯正に関連する相談は近年増え続けています。
歯がきれいに並んで見た目が整っても、噛む機能や話しやすさに影響が出てしまう場合があります。矯正治療では、歯並びだけでなく、かみ合わせなどの機能面も考慮しながら進めていくことが大切です。

治療方法にはさまざまな選択肢がありますが、ちどり歯科医院では、医学的根拠が確立されている方法を中心にご提案しています。患者様に安心して治療を選んでいただけるよう、検査結果に基づき丁寧にご説明いたします。

スタンダードエッジワイズ法の仕組み

ちどり歯科医院は、主に「スタンダードエッジワイズ法」という方法で治療を行っています。ワイヤーを三次元的に調整しながら歯の動きに合わせて段階的に調整を行う方法で、患者様それぞれの歯列に合わせて治療を進めていきます。

スタンダードエッジワイズ法は、ワイヤーの調整を重ねながら治療を進める方法である一方で、「装置が見える」「取り外しができない」などの特徴があります。

当院では、患者様に安心して治療を受けていただく為、公益社団法人 日本矯正歯科学会アライナー型矯正装置による治療指針 (平成29年2月27日発行)に従って治療を行っております。

「見えにくい装置を希望したい」「取り外しができる装置を希望したい」という方については、状態や希望を伺いながら個別に検討いたします。

矯正装置や治療方法にはさまざまな選択肢がありますが、治療方法そのものよりも、患者様の状態に合わせて治療計画を立てて進めていくことが大切だと考えています。
当院では、検査結果や治療計画に基づき、スタンダードエッジワイズ法を中心に治療を行っています。

矯正治療を担当する歯科医によるスタンダードエッジワイズ法を用いた矯正治療
スタンダードエッジワイズ

歯並びやあご、歯の大きさなどは患者さん一人ひとり異なります。
歯科矯正ちどり歯科医院では『きちんと噛めるかみ合わせ』と『口元のバランス』に配慮しスタンダードエッジワイズ法を用いて、患者さん一人ひとりの歯並びに合わせた矯正治療を行っています。

矯正は子供から成人までいつからでも始めることができる治療です。
それぞれの年代に大切なポイントや治療の流れ、費用、実際の症例をご説明します。

歯並びが悪いといっても人それぞれに症状は異なります。
症状ごとの特徴や症例、治療費などを詳しくご紹介します。

治療内容 スタンダードエッジワイズ法を用いた矯正歯科治療
費用(自費診療) 大人:約88万円~110万円(税込)
子ども(1期治療):約22万円~55万円(税込)※2期治療費は大人と同じ金額です
通院回数/治療期間 大人:通院回数 24回 / 治療期間 約2年
子ども:通院回数 18回 / 治療期間 約1~2年
副作用・リスク 装置を初めて装着した時とワイヤーの調節を行った直後に数日間痛みを感じる場合があります。
歯に矯正装置を装着するため、歯磨きをしづらくなって磨き残しが多くなり、虫歯や歯周病にかかりやすくなることがあります。
歯を動かすことにより、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、きちんと噛めるかみ合わせと口元のバランスを整えるために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。
保定のためのリテーナーを適切に使用しないと後戻りする場合があります。

※矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。

※通院回数および治療期間は目安となります。